学習記録

凍結乾燥医薬組成物に関する特許を読んで

先日岡野の化学197で凍結乾燥(フリーズドライ)について勉強したため、今回はそれに関連する特許を読んでみました。

凍結乾燥(フリーズドライ)とは

フリーズドライのインスタント味噌汁に、フリーズドライの苺…。

これまで「フリーズドライ」という言葉を日常生活で何気なく使っていましたが、どんなものかは知りませんでした。

今回こうして化学でその仕組みについて勉強して、「そうだったのか!」と目から鱗が落ちる思いでした。身近なものや、よく聞く言葉ってやはり興味を持ちやすいですね。

凍結乾燥(フリーズドライ)の手順

  1. 冷凍する。
  2. 圧力を下げる。
  3. 昇華(固体→気体)し、水分を除去する。
出典:pdx trading

普段私たちが生活している標準気圧(1atm)では、温度を上げると氷→水→水蒸気との順に相変化しますが、

気圧が三重点以下になると氷は直接水蒸気となるのですね(昇華)。

凍結乾燥ではこの仕組みを利用して水分を除去しています。

読んだ特許明細書について

ビデオセミナーでのアドバイスを踏まえて

ビデオセミナー3418でブログについてのコメントを下さりありがとうございました。

今回は管理人さんのアドバイスを踏まえて、類似特許を比較することに意識してみました。

特許の内容

1件目 2件目
公開番号 特開2019-89725 特開2019-89718
出願人 二プロ株式会社 沢井製薬株式会社
発明の名称 凍結乾燥型医薬組成物 リマプロスト含有凍結乾燥組成物及びリマプロスト含有医薬組成物
主な成分 ミカファンギン リマプロスト
課題 ミカファンギンとその塩の安定性を高める 薬剤の安定性を高める
課題の解決方法 従来とは異なる安定化剤によって、保存中に類縁物質量の増加を抑制する。

  • 第1の安定化剤(必ず含むこと):グルコン酸、グルコン酸の無機塩、および、イノシトールからなる群から選択される少なくとも1種。
  • 第2の安定化剤(含んでも良い):ニコチン酸アミド、クレアチニン、L - アルギニン、および、トレハロースからなる群から選択される少なくとも1種。
  • (凍結乾燥部) を、リマプロストアルファデクスとβ-シクロデキストリンとデキストリンとから構成する。
  • 2価の金属塩添加剤を添加する。
効果 類縁物質量の増加を抑制できる。 類縁物質の増加を抑制できる。
相違点

こうして比較してみると、対象となる医薬組成物の主成分課題の解決方法(改善のために使用する化学成分)が異なっているのが分かります。

また、表には記載していませんが、成分が異なるため、医薬品の用途も異なっていました。

共通点

まず、どちらの特許も凍結乾燥して製造する医薬品を対象としている点が同じです。

そして、安定性を高めることを課題としている点、改善後の効果として類縁物質の増加抑制を挙げている点も共通しています。

ノート

今回はノートの書き方も少し変えてみました。これまで1件ごとに見開きでまとめていましたが、今回は2件を見開きで比較し、切り貼りをメインにしました。

こうすることで、ノート作成の時間も短縮できました。

類縁物質とは

2件の特許に「類縁物質(るいえんぶっしつ)」という聞き慣れない言葉が共通して出てきたので、調べてみました。

医薬品原薬中の類縁物質・微量不純物

API製造時に発生する不純物です。

出典:東洋サイエンス株式会社

なるほど、不純物のことだったのですね。

感想

先月医療に関する特許を初めて読み、面白いと感じたので、今回この2件を選びました。

医療といっても範囲が広く、今回読んだものは先月の特許とは内容が全く違うと感じました。

また、これまでは1件ごとの内容しか注意して読んでいなかったのですが、今回2件の特許を比較することに意識してみると、違った角度から見られて理解が深まったように感じました。

まだまだ1件読んでノートやExcelにまとめるのに時間がかかっているので、管理人さんの仰るような「10件、20件まとめて読む」状態とは程遠いのですが、地道に継続していきます。

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